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注目トピックス 日本株/USENNEX Research Memo(4):各事業がそれぞれ差別化を進めている(1)

2023/12/11 15:04

*15:04JST USENNEX Research Memo(4):各事業がそれぞれ差別化を進めている(1)
■USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の会社概要

4. 事業内容
(1) コンテンツ配信事業
個人向けコンテンツ配信サービス「U-NEXT」は、映画やテレビといった動画や電子書籍、音楽といったコンテンツを、インターネットを通じてテレビやPC、スマートフォンなど様々なデバイスで視聴できる月額課金型の有料サービスである。コロナ禍で急拡大した動画配信市場は、アフターコロナへシフトするなかで成長鈍化が指摘されていたが、日本では米国などに比べて定額制動画配信の利用が十分進んでいないこともあり、依然拡大傾向にあると見られている。日本の動画配信市場は伸びしろのある成長市場と言えるが、その分競争も激しく、キー局系ほか中小事業者の多くが伸び悩んでいる。そのなかで「U-NEXT」は独自の強みを生かして成長を続けており、国内のマーケットシェアにおいてAmazonプライム・ビデオやディズニープラスといった外資大手を抑え、Netflixに次ぐ第2位の座を固めている。

外資3社は、巨額資金を背景に制作したオリジナル作品に圧倒的な強みがある。これに対して国内勢は、資金力が乏しく、系列などに縛られた限定的なポジションをとっている。したがって大手外資に対抗しうるのは、コンテンツに対するポジションが異なり、国内外のコンテンツを網羅的にラインアップしている「U-NEXT」しかないと思われる。そしてそのポジションは、「カバレッジ戦略」と「ONLY ON戦略」によって一層差別化を強めている。コロナ禍をきっかけにユーザーが複数の動画配信サービスと契約するケースが増えてきたが、こうした戦略で外資大手との差別化を進めている「U-NEXT」にとって有利な状況と言えよう。

観たい作品をいつでも観られる「カバレッジ戦略」によって、同社は各ジャンルで作品数No.1を目指す。現在は総数で業界トップと言われる作品数を揃えており、映画やドラマ、アニメなど30万本以上の見放題作品に加え、公開・放送されたばかりの最新作を含む3万本以上のレンタル作品を視聴できる。新作の配信も早く、ニッチ分野や音楽ライブ・格闘技ライブなども配信している。また、漫画や書籍など94万冊以上の電子書籍や190誌以上の雑誌を読めるうえ、音楽配信もパッケージされているため、1アプリで「観る」「読む」「聴く」をシームレスにジャンルを超えたエンターテイメント体験として楽しめる。同社サービスの月額利用料は2,189円(税込)と相対的に高く見えるが、毎月1,200円分のポイントが付与されるため実質989円(税込)になること(ポイントで劇場観賞用クーポンも取得できる)、1アカウントで4人まで視聴できることなどを考え合わせれば、コストパフォーマンスはむしろ高く、課金ユーザー数は394万人に達している。(2023年8月時点)

同社は作品内容でも差別化を図っている。U-NEXTでしか観られない、見放題で楽しめるのはU-NEXTだけという「ONLY ON戦略」によって、新作・話題作やスポーツコンテンツ、音楽コンテンツのライブ配信など独占配信作品の強化に取り組んでいる。このため、NetflixやAmazonプライム・ビデオに対抗したい海外のコンテンツホルダーとの独占契約が増えており、米ワーナーブラザース・ディスカバリーとはSVOD独占包括パートナーシップ契約を強化して、「SEX AND THE CITY」などHBOレーベルの独占配信を拡充している。このほか、サッカーのプレミアリーグ(イギリス)やセリエA(イタリア)、野球のメジャーリーグ(アメリカ)など世界最高峰の試合をライブ配信で視聴できる「SPOTV NOW」や、世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体のイベントを開催する米UFCなどとパートナーシップ契約を締結し、全イベントをライブ配信している。「U-NEXT」ではラ・リーガなどスペインサッカーの配信も開始しており、これで欧州5大サッカーリーグの視聴が可能となった。音楽配信で構築した深い関係性を生かして独自の音楽ライブ配信も進めるなど、独自コンテンツの強化も続けている。さらに、大手では唯一成人向け作品の配信を手掛けている。レンタルビデオの成長期にTSUTAYAが米国大手のブロックバスターを圧倒した例からも、成人向け作品が大きな差別化要素であることが証明されている。

同社は2023年7月に、「U-NEXT」とキー局系動画配信サービスの1つ「Paravi」を統合した。これにより、コンテンツ面での差別化がさらに強まったと言える。「Paravi」は、TBSホールディングス<9401>、(株)日本経済新聞社、テレビ東京ホールディングス<9413>、WOWOW<4839>、電通グループ<4324>、(株)博報堂DYメディアパートナーズが共同出資した(株)プレミアム・プラットフォーム・ジャパン(以下、PPJ)の共同動画配信サービスである。TBSやテレビ東京、WOWOWのコンテンツを幅広くラインアップしているため、国内ドラマでは日本最大級のアーカイブ数を誇り、有料会員数も統合前で85万人に達していた。「Paravi」を統合したことで、同社は補完的なコンテンツや客層などが得られ、プラットフォームとしてNo.1を目指す足がかりになると期待される。

(2) 店舗サービス事業
店舗サービス事業は、60年以上の歴史を有する祖業で、キャッシュカウな音楽配信サービス「USEN MUSIC」及び店舗DXを支援するサービスを提供している。対象は飲食店、小売店、理美容店、医療機関、オフィスなど全国に約300万件近くある業務店や施設で、個人店から地域密着チェーン、全国チェーンまでと幅広い。このうち全国約70万件の店舗や施設に対して、J-POPや洋楽などの専門チャンネルからリクエストチャンネルまで多彩な音楽、そして各種情報を放送する音楽配信サービスを提供するほか、音響機器の販売・施工や音楽著作権の管理など付帯するサービスも行っている。楽曲数は1,000万曲程度あり、AIによってどのような業種・業態にも適したプレイリストを作成できるうえ、来店客向けや従業員向けなど約1,000種類の店内アナウンスも標準搭載している。このため、店舗向け音楽配信サービスにおけるシェアは90%超と推定される。

店舗DXは、音楽配信サービスの周辺事業として展開してきたが、近年、省人化・省力化に向けたデジタル支援のニーズが急増している。中小事業者が独力でIoTやDXなどを推進するのはハードルが高いため、同社のワンストップの導入サポートが評価されているためである。同社では、音楽配信「USEN MUSIC」を軸に、POSレジ「USENレジ」、キャッシュレス決済「USEN PAY」、飲食店向けの集客支援サービス、Wi-Fi、IPカメラ、デジタルサイネージ、配膳ロボットなどのIoTサービス、加えて家賃保証サービスや損害保険サービスなど、店舗運営に必要なあらゆるソリューションを揃えている。その一環で、2022年9月に(株)バーチャルレストラン(現WannaEat)を子会社化、飲食店向けに既存のキッチンを利用するだけで導入できるフードデリバリーブランドのフランチャイズ事業を開始した。さらに、2023年9月にフードデリバリーオーダーの一元管理サービス「Orderly」を展開する(株)Toremoroを子会社化した。フードデリバリーブランドのフランチャイズサービスと「Orderly」をセット販売すること、及びPOS情報の統一による加盟店舗向けコンサルテーションサービスの効率化を目的としている。サービスが豊富になったことを背景に同社は、DX関連の商材・サービスを無線でつなげIoT化したワンストップソリューション「USEN IoT PLATFORM」や、店舗DXの商材・サービスをパッケージ化した「USENまるっと店舗DX」を開発し、新店などセット成約率の高い顧客向けに営業を推進している。

音楽配信を加えて110万件を超える顧客基盤は、同社にとって最大の経営資源と言える。同事業の強みは、顧客基盤のほか、グループで全国約150の拠点、約1,200人のセールス人員と約900人のフィールドエンジニアを擁する強力なサポート体制にある。音楽配信、店舗DXといったサービス提供とともに、機器の設置施工からアフターケア、面倒な著作権処理など開業から運営までを支援できる。音楽配信は、新店(新規契約)と閉店(契約解除)が拮抗し成長性に乏しいが、安定性と収益性が高くキャッシュカウであるため、グループ全体の成長戦略を資金面で支える事業である。店舗DXは、労働人口の減少に伴って省人化・省力化ニーズが急速に高まっているにもかかわらず、依然デジタル化が進んでいない個人店や中小チェーン店が多いため、成長余地が非常に大きい事業と言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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